2004 新潮社
自分の住む日本という国がどういう仕組みを持っているのか、
或は モ・ッ・テ 来てしまっているのか。
下山事件を見つめていくことは、そういうことへの【コタエ】に繋がる気がします。
「冷血な男たちは闇に跋扈し、
様々な謀略が積み重ねられ、
警察や検察は組織的な隠蔽や工作に耽り、
冤罪はくりかえされ、不都合な命はあっさりと消される。
何の価値もないかのように。何のためらいもないかのように―」
(本文より)
昭和の初め頃、日本はそんな社会だった。
私達の祖父母が過ごしてきた時代はそんな社会だった。
遠い昔ではなくて。
事件の真相を知る事、真相に迫る事も興味深い話ではある。
それよりも、私たちはこの国の終わりの無いサークルゲームの現実に愕然とする。
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